平成20年度第2回定例会代表質問
平成20年度第2回定例会(本会議)におきまして、練馬区議会公明党を代表して代表質問を行ないました。
■子どもから高齢者まで 安心・安全の練馬を
1.文化芸術振興策について

最初に、文化・芸術振興についてお伺いいたします。
公明党は、「文化芸術立国」を目指し、平成13年、文化芸術振興基本法の制定をはじめ、文化芸術振興をリードして参りました。未来学者アルビン・トフラーは、彼の著「文化の消費者」の中で文化芸術の担い手が、一部の富裕階層から庶民・大衆へ移行するとき、都市の活力を引き出すことができる、と指摘しております。そこで、以下質問いたします。

 1点目は、文化芸術団体に対する支援であります。台東区では、平成20年度より「芸術文化支援制度」を開始致しました。新しいことへのチャレンジや発表の場に恵まれなかったアーティストなどを支援する制度であります。台東区芸術文化財団が窓口となり、支援対象者と共催で実施し、200万円を上限に対象経費を支援するものであります。本年4月の説明会には多数の参加がありました。練馬区文化振興協会は、指定管理者として18・19年度受託し、20年度からは、文化芸術振興のためのソフト事業に専念します。現在、文化振興協会の文化活動支援補助事業は、練馬文化センター及び大泉学園ホールの施設使用料を補助する内容にとどまっております。今後の方向性として、新たに練馬区にふさわしい企画や新しい表現の想像につながる企画に対してサポートする「練馬区芸術文化支援制度」を発足し、意欲のある文化芸術団体や人材の育成に取り組んでいただきたいのであります。ご所見をお伺いいたします。

 2点目に練習の場の確保について伺います。地域の青年からの要望として「楽器の演奏や演劇、ヒップホップなど周りに迷惑をかけずに練習のできる施設をもっと提供してほしい」との声が寄せられております。発表施設は充実してきましたが、公共の練習の場は立遅れております。練馬区議会公明党は、本年3月金沢市民芸術村を視察して参りました。この施設は、音楽、演劇、舞踊などの練習場として、24時間・365日オープンしております。6時間千円という低額な利用料金で、運営は市民に任せディレクター制度をとっております。当初、市民に運営を任せると、建物の破損や備品の盗難、非行の場になるのではとの心配もありましたが、10年経過し何の問題もなく、視察中落書き一つ無いのには感心いたしました。文化芸術振興のための基本的施策の中に「活動の場の充実」があります。是非、練馬区でも公共の練習の場を拡充し、若者が思い切り活動できる環境を設けていただきたいと提案いたします。御所見をお伺いいたします。

 3点目に区内3大学との連携について伺います。これまで練馬区は江古田地域にある3大学と連絡会の設置、連携事業として武蔵野音大の管弦楽団演奏会や日大芸術学部の日藝アーカイブス、武蔵大学の展覧会など積極的に推進して参りました。3大学は、区の文化芸術振興を進めていく上での貴重な財産であります。今後3大学との連携事業として区立小中学校との文化交流をより積極的に推進すべきと考えます。
武蔵野音大では、3年時にプレ教育実習を要望する大学側の意向と側聞しております。例えば大学生が定期的に小中学校のブラスバンド部や美術部などの部活動で技術指導をすることは、大きな文化交流であります。また、小中学生が3大学を訪問しデザインや音楽などの指導を受けることは大変価値のある交流になります。是非3大学と区立小中学校との文化交流を積極的に推進していただきたいと思います。御所見をお伺いいたします。

 この項の最後に、アニメ振興策についてお伺いいたします。6月11日より3日間、商工観光課長がフランスで開催される国際アニメ見本市に、視察訪問と伺っております。是非この機会に練馬区のアニメ文化・アニメ産業を広く世界にアピールして頂くとともに、さらに今後インターネット等を活用し全世界に練馬のアニメ情報を発信すべきであります。区内の貴重な文化財産であるアニメ財産を管理し、公開していくことが今後の区としての取り組むべき課題であります。併せて御所見をお伺いいたします。

2.子育て支援策について

次に、子育て支援についてお伺いいたします。
平成20年4月現在、保育園待機児童数は254名、そのうち1歳児が118名で、46%を占めています。出産後、育児休業を1年間取得し、いざ職場復帰する時、保育園への入園が難しいという現実がこの数字に表れていると思います。保育園入園のために、育児休業を繰り上げ職場復帰される方もおります。育児休業制度は、働く女性が安心して出産していただける大切な制度であります。育児休業を安心して取得し、職場復帰できる環境づくりが喫緊の課題であると考えますが区の御所見をお伺いします。

また、この待機児童解消のため、以前からわが会派が主張しております年齢別の定員枠の見直しを早急に行っていただきたいと要望いたしますが御所見をお伺いいたします。

次に、待機児童を抱える本区の保育の重要な一翼を担う保育施設についてお伺いいたします。区内に22箇所ある認証保育所は、平成13年度に発足し、東京都が独自に定める保育所基準を満たしている民間保育施設です。開所時間は13時間以上で、保育料は施設によって異なります。平成19年4月より本区では、保護者の負担軽減のための助成金が実現いたしました。区のご努力を高く評価致します。
また、現在、認証保育所の運営費は都区財政調整制度で標準算定されており、事業化しております。しかし、現状では駅前立地のため、家賃が高く経営が厳しく運営のための補助金アップを要望する事業者からの声が届いております。中央区、港区、葛飾区の認証保育所および区内の保育室への家賃補助は実施されています。区内認証保育所への家賃補助を要望いたします。区の御所見をお伺いいたします。

また、認証保育所の事業者と区との情報交換の場がありません。事業者が安心して保育に取り組んでいただける交流の場を設けて頂きたいと要望しますが御所見をお伺いいたします。

次に区内に9箇所ある保育室は、練馬区保育行政の担い手としての歴史を積み重ねていただきました。施設補助は実施されましたが、現在、保育料への助成制度がないため、認証保育所、認可保育園の保護者との間に不公平感があり、負担軽減を望む声が強く寄せられています。保育室利用者の保育料への助成が必要と考えます。区の御所見をお伺致します。

次に病児、病後児保育についてお伺いします。わが会派では、福井県の医療法人・福井愛育病院内にある病児保育施設の愛育ちびっこハウスへ視察に行ってまいりました。福井愛育病院は産婦人科、小児科の専門病院です。病児保育を利用したい場合、小児科外来で診察を受けた後、ちびっこハウスで保育していただける施設で、費用は、昼食付で2000円です。病院の付属施設ならではの細かい配慮がいたるところに行き届き大変、感心いたしました。
本区におきましても、現在、4園の病後児施設があり、平成22年度までに1園の増設と伺っております。病後児保育の空白地域に増設実現を要望いたします。また、区内の病院内に、病児保育室の設置を要望いたします。区の御所見をお伺い致します。

3.高齢者施策について

 次に、高齢者施策についてお伺い致します。
本年4月、練馬区の人口は70万人を突破し、65歳以上の高齢者人口は約13万人と人口の18・6%を占め、今後、この比率は上昇し続け、平成25年には2割を超え、超高齢社会が到来すると予想されております。そこで以下質問いたします。
 第1点目は、高齢者優良居室提供事業についてであります。
 この事業は、公営住宅に入居できなかった高齢者に優良民間賃貸住宅を提供する事業で家賃補助を実施するものであります。平成13年度から実施され、現在49世帯の人が入居されています。本年度は4083万円が予算化されましたが、平成19年度の倍率は、12・7倍にもなり多数の方が入居を希望されております。補助対象世帯を拡充し、より多くの方にも利用できるように強く要望いたします。区の考えをお伺いします。

 第2点目は、高齢者いきいき健康事業についてであります。
 平成19年度より実施され、区民の皆様から好評を得ており、平成20年度も継続されています。高齢者の健康促進のための事業に対し、高く評価をするものです。本年度は、3月より申し込みを開始し、4月末時点で、既に3万件を超える申し込み件数であります。昨年度、この事業を利用された方は、待ちかねたように申し込みをされています。
特に、理容・美容の申し込み件数は、非組合員の店の緩和もあり1万件を超えています。
また、本年度より新規メニューの映画館も、好調な申し込みであります。
本事業は、本年度までの限定でありますが、高齢者の多くの方々は、大変喜んでおられる事を考慮しますと、来年度以降も継続する事を強く要望いたします。区としての考えをお伺いします。また、メニューの拡充・助成金額の増額と、現在、単一の利用券の申し込みとなっていますが、複数の利用が可能な複合券の検討もお願いします。区の考えをお伺いします。

第3点目は、区立施設のトイレについてであります。
区立施設における大規模改修等については、15年周期で実施する計画ですが、この改修計画では、バリアフリー化等の促進に間に合わないものと考えます。さらに、高齢者の方に優しい施設にするためにも、出来るところから改修を進めるべきであります。
男女に関係なく、洋式トイレのない施設・不足している施設がまだ多数あります。区立施設のトイレの洋式化を進めることを要望いたします。高齢者の方を考慮すれば、大規模改修の予定が、まだ先の施設については、簡易便座の設置を速やかに設けるべきと考えますが御所見をお伺いします。

4.介護保険問題について

次に、介護問題についてお伺いいたします。
 介護サービスを必要とする高齢者が急増するなか、介護現場の厳しい労働環境とそれに伴う介護人材の不足が深刻な問題になっております。
 介護の現場では、離職に歯止めがかからない状態が続いております。その背景には、命を支える重要な仕事にもかかわらず、それに伴わない低賃金、雇用の不安定、そして経営環境の厳しさや休暇がとれないなど労働条件が悪いという実態があります。(財)介護労働安定センターの調査によると6割を越える事業者が介護従事者について「不足している」と回答。介護事業は人が財産です。どんなに高い志があっても、低い待遇のもとでは質の高い介護はできません。公明党は政府に対し「介護労働者の専門性を正当に評価し、生活設計が可能な給与を保障できる介護報酬を次期改定で措置すべき」と主張しております。介護に携わる人たちが誇りと情熱を持って仕事が続けられ、高齢者が必要とする介護サービスを受けられる安心の高齢社会を築いていくために、庁内での介護人材確保の検討議論はどうされており、また都や国への働きかけなどは行っているのか、区の認識と対応についてご見解をお伺いいたします。

 次に介護従事者の約8割を占める女性に対し、出産や育児支援の充実に加え、働きやすい職場環境の改善や多様な働き方の促進、また介護の有資格者で、現在介護の仕事に就いてない「潜在的介護福祉士」の中に、いずれは介護現場で働きたいと思っている人を把握し就業支援や働きながら専門的な資格を取得できるなどキャリアアップの環境づくりをするよう提案をいたします。区のご所見をお伺いいたします。

次に、稲城市や千代田区、足立区、世田谷区などでは、高齢化社会を乗り切るために、元気な高齢者が地域を支えながら生きがいを持って、介護の現場で知識や経験を生かす「介護支援ボランティア制度」を導入しております。この制度は高齢者の活動実績をポイント化し、自らの介護保険料の支払いに充てる制度で、以前も我が会派から導入の提案し、検討するとの答弁でありましたが、現在どのように検討がされているのか、区の対応についてご見解をお伺いいたします。

次に介護事業者等に対する報告書類の作成事務が多く、本来の介護サービス以外に時間が大きく取られている実態があります。そこで今後、事業所やケアマネージャーはもちろんのこと、現場で働く人の声を十分把握して、事務手続きや作成書類の簡素化を図るべきと思いますが、区のご所見をお伺いいたします。

 次に現場で働く方の悩み、不安、不満を気
軽に相談でき、解決への具体的なアドバイスなど受けられる専門家による相談窓口を設置するべきで、特に、相談窓口への来訪や電話できない場合の対策として、インターネットを活用した相談体制も整備するようを要望しますが、区のご所見をお伺いいたします。

5.自殺防止対策について

次に、自殺防止対策について伺います。
本年に入って硫化水素による自殺者が急増し、助けに入った家族や近隣住民までが、その犠牲となる事故が相次いで発生しております。
警察庁の調べによれば、平成18年の自殺者数は3万2155人と先進国の中で2番目に多く、アメリカの2倍以上であります。また、19年版自殺対策白書をみると、自殺者の4割以上が働き盛りの中高年男性で、その主な動機は「経済・生活問題」であります。
練馬区議会公明党は、自殺予防対策の一環として市長のトップダウンで「多重債務相談支援室」を開設した京丹後市を視察してまいりました。同市では「自殺のないまち」をめざし、関連各機関が連携しておりました。
多重債務専門の市職員が携帯電話で、24時間いつでも相談を受け財産状況等を把握し専門の弁護士と連携し問題解決しております。新たに多重債務専門の法律相談を実施しております。以下数点質問いたします。

第1に、相談体制の強化についてであります。
本区の自殺者数は、23区中3番目に低い状況ですが、平成17年には144名もの方が尊い命を自ら絶っております。
本区においては本庁舎、石神井庁舎と女性センターで弁護士が様々な相談に対応して頂いております。金銭問題に関する相談件数は、昨年度468件で、その中には自殺の背景となる多重債務の相談も数多くあります。京丹後市での対応を参考に多重債務専門の法律相談体制を新設することが重要と考えますが、区のご所見をお伺い致します。

第2に、本区においては多重債務の問題は関連する各課でそれぞれ対応されておりますが、必ずしも横の連携が十分とは言えません。先月、消費者センター、経済課、各総合福祉事務所をはじめとする14課からなる「練馬区多重債務対策問題委員会」が立上げられ検討が開始されました。多重債務者への対応は自治体自らの責務との自覚で体制を強化すべです。横断的な相談体制の強化が必要と考えますが如何でしょうか。区の御所見を伺います。

第3に、京丹後市では毎回発行する市報に相談支援室からのお知らせを常に掲載し周知しておりました。本区においても、ねりま区報で繰返し案内するべきと考えますが区の御所見を伺います。

次に、うつ病と関連の大きい自殺予防についてであります。
自殺未遂者の多くが、自殺の直前にうつ病を発病し様々な徴候を示しております。たとえば眠れない、食欲がない、無気力などの徴候は、患者自身も周囲の人も病気であることに気付かず、必要な治療を受けていない方が多くおられます。また、精神科を受診することをためらって、変調に気付いたとしても受診が遅れる場合が少なくないと伺っております。このようなことから、うつ病予防対策として区民に対しうつ病への理解を深め、意識改革を早急に進めてゆくことが極めて重要であります。
本区においてこれまで、区民に対してうつ病予防に対する啓発は、どのようにされてきたのかお伺い致します。

更に、本年1月に、区職員や精神保健福祉関係者を対象にうつ病予防等についての研修を実施されました。自殺予防のために相談や支援が行える、いわゆる「ゲートキーパー」を数多く育成してゆくことは、非常に重要であります。民生委員や地域で身近な相談を受ける可能性がある方などにも研修機会を拡充するべきと提案いたしますが如何でしょうか。区の御所見を伺います。

6.学校裏サイトについて

次に、学校裏サイトに関連して伺います。
本年、文部科学省は学校が管理する公式サイトとは別に中高生や卒業生が運営しいじめの温床ともなっている、いわゆる「学校裏サイト」について初めての実態調査を行いました。全国の中学・高校数より多い3万8260もの学校裏サイトが確認され、1校あたり複数の裏サイトが存在しておりました。
また、横浜市教育委員会が全市立中に実施した調査によれば7割を超す105校で裏サイトが確認され、15校では書込みが原因で、いじめや不登校などにつながっていることも判明しました。予想以上に子どもたちがネット社会に巻き込まれ、被害を受けている実態が分かりました。
多くの保護者は、子どもの安全確認のために携帯電話を持たせておりますが、ケイタイは通話機能だけではなくインターネットへ接続するネット機器であり、大人用のメディアであります。社会性や判断能力の未成熟な子どもが使用するには、利便性より弊害のほうが余りにも大きいものであります。そこで以下質問致します。

はじめに、学校裏サイトの対応についてお尋ねします。
現在、区内小中学校において携帯電話の校内への持込みは原則禁止で、学校裏サイトによる大きなトラブルはないとお聞きしましたが、子供たちへの携帯電話の急速な普及を考えたとき、教育委員会は利用実態を踏まえ各校の指導を支援することが必要ではないでしょうか。教育長のご所見をお伺いします。
次にインターネットを使いこなす能力を身に付ける以前に、いじめや中傷が人を傷つけ、陰であざけることがいかに卑劣であるのか、を知らなくてはなりません。情報教育で基本的な社会ルールを、どの様に教育の場で指導されてきたのでしょうか。お伺いいたします。

次に、子供のインターネット利用にかかわる実態把握について伺います。
群馬県教育委員会は、教員や保護者が子供の携帯電話の利用実態を把握しトラブルを未然防止する目的でネットパトロール事業を新規に開始しました。
本区においても、状況把握のために様々な試みがされていると思いますが、その方法と結果についてお聞かせください。

この項の最後に、インターネットの安心・安全の利用を促進し啓発するEネットキャラバンが本年度で終了いたしますが、事業の有効性を考えると区独自でも引続き行うべきと提案いたしますが如何でしょうか。教育長のお考えをお伺いします。

7.公共交通の空白地域解消について

 次に、公共交通網の空白地域についてお伺い致します。
「交通マスタープラン」では「公共交通の空白地域における移動しやすさの向上」を重要テーマとして掲げております。空白地域の改善には、バス交通網の充実による対応が基本として、本年五月「練馬区バス交通推進会議」が庁内に設置されました。また外部関係者を含む「公共交通網空白地域改善検討会」を立ち上げ、区および交通事業者が空白地域の改善策で具体的な課題解決のための実現可能なアイデア等の検討をするため具体的な交通システムの導入を協議するものです。
平成二十一年三月、コミュニテイバス新規路線計画の公表に向け明確なスケジュールを示されたことについては、高く評価いたします。
 公共交通空白地域解消のため、以下数点質問いたします。

 1点目に、この度、空白地域改善検討会を設置されましたが検討会は、区と各事業者の代表となっております。公共交通空白地域から今まで様々な要望書が区当局に寄せられております。是非、「マスタープラン懇談会」において出された区民の意見とあわせて取り入れ検討するべきであります。ご所見をお伺い致します。

 2点目に、現存している公共交通空白地域においてバスが運行するためには、都市計画道路や生活幹線道路の整備が大きなポイントでありますが、依然として整備が進まない状況であります。空白地域の道路整備を積極的に進めるべきであります。ご所見をお伺い致します。

 3点目に、マスタープランで示されている空白地域の今後の改善策として、乗合タクシー、「デマンド方式」を含んでの検討が示されております。このような地域では、乗合タクシーの運行を力点におき検討すべきと考えます。ご所見をお伺い致します。



Copyright (C) 2008 内田ひろのり All Rights Reserved